2018年からスタートした非課税制度「つみたてNISA(ニーサ) / 積立NISA」。
その口座数は約417万口座、買付額は約1兆658億円と若年層を中心に人気の制度です。※どちらも金融庁 NISA・ジュニアNISA利用状況調査より
つみたてNISAは、一般NISAと同じく非課税投資枠のある口座ですが、期間や投資枠、対象商品などNISAとは大きく違う口座となっています。
- つみたてNISAを始めたいけど どこで始めていいのかわからない
- そもそも つみたてNISA はどんな制度?なぜ人気なの?
- つみたてNISAでは どんな銘柄が買えるの?
つみたてNISAに興味をお持ちの投資初心者の為に、このページでは ネット証券を中心に「つみたてNISAおすすめの証券会社ランキング」や各社の口座比較調査から、「つみたてNISA」のメリット・デメリットや疑問まで おすすめ口座と銘柄を詳しく解説!
つみたてNISAと一般NISAは併用できず、1口座しか開設できませんので どこの証券が自分にあった内容なのか しっかりと比較して口座開設することをおすすめします。
つみたてNISA(積立NISA)とは?
つみたてNISAとは、最長20年間 非課税で投資運用ができる制度の事です。
つみたてNISAのポイントとしては、「非課税で運用できる」「少額で積立投資ができる」「低コストで運用できる」という点が挙げられます。
通常 株式口座(一般口座/特定口座)では 投資で得た利益(配当金にかかる「配当税」と売却時の値上り益にかかる「譲渡益課税」)に約20%が課税されますが、つみたてNISA口座では非課税となります。
年間40万円まで、対象の商品が金融庁が定めた投資信託のみ、積立運用のみ と制限はありますが つみたてNISAは 運用のしやすさ・始めやすさから 初心者にもおすすめの投資方法となっています。
積立NISA 人気のポイント
- 月100円~と、少額からでも積立ながら投資ができる
- 初心者でも投資が始めやすい
- 証券会社によっては積立ながらポイントが貯まる
つみたてNISA 証券会社の選び方
では実際につみたてNISAを行う証券会社・金融機関を選んでみましょう。(※証券会社でつみたてNISAを行う場合は、総合口座の開設が必須となります。)
つみたてNISAの口座開設は証券会社・金融機関によって どうサービスが異なるのか 以下がチェックポイントとなります。
- つみたてNISAで買える投資信託の種類
- つみたてNISAで貯まるポイント
- 積立方式
まずはつみたてNISA対象の投信取扱数が各証券で異なります。
取扱数が多ければ、それだけ 投資先が選べるという事。投資信託は国内だけでなく、米国、先進国を投資先としたものなど 多くの種類があります。
自分が投資したいと考えている投資信託の取扱があるのかどうかで選んでみましょう。
また、楽天証券では楽天ポイントが付与されるなど ポイントサービスで口座を選ぶのもおすすめです。
つみたてNISAは最長20年間 運用が可能、つまり長期での運用になるので買付や保有でのポイントサービスにも注目してみましょう。
つみたてNISA(積立NISA)おすすめネット証券ランキング
- 【1位】楽天証券
- 【2位】SBI証券
- 【3位】松井証券
楽天証券
おすすめポイント
- 取扱投資信託 最多数!
- つみたてNISA口座でも楽天ポイントが使える&貯まる!
- 楽天カード決済で更にポイント付与!
楽天証券のつみたてNISAは 約199万口座(2021年12月末時点)と、つみたてNISA口座数全体の約37.3%のシェアを誇ります!※金融庁 NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査(2021年9月末時点)より算出
楽天証券が支持される点は 楽天ポイント投資サービスにあります。
楽天カードで積立決済をすると「決済額100円につき1ポイント」付与と つみたてNISAでのポイントの貯めやすさが他証券と比べてのメリットですね!(※カード決済の場合は積立方式は「毎月」積立のみ)
また、土日でも電話で問い合わせができる「投信NISA 週末専用ダイヤル」や 自分に合った投資コースの提案や自動運用がをしてくれるサポートツール「らくらく投資」といった初心者向けの対応サービスが充実していること、つみたてNISA対象の投資信託が ネット証券では最多水準の取扱なのもおすすめです!
楽天証券の公式サイトへ
楽天証券の つみたてNISA | ||
---|---|---|
取扱銘柄数 | 181本 | |
取扱 投資信託 | eMAXISSlim米国株式(S&P500),楽天・全米株式インデックス・ファンド,eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)など | |
取引手数料 | 無料 | |
積立方式 | 毎日/毎月 | |
積立金額 | 100円~ | |
ポイント | 楽天ポイント |
(公式サイトへ)
SBI証券
おすすめポイント
- 最多数のつみたてNISA対象銘柄数!
- 三井住友カード決済でVポイント付与!
積立NISAの対象となる投信銘柄数が最多水準!「SBIバンガードS&P500」など人気の投資信託と豊富な取扱数、積立方式が「毎日/毎週/毎月」と自由に選べる所が 他の証券よりリードしている点です。
無料で使える「かんたん積立アプリ」で、保有ファンドの合計収益や損益状況が スマホアプリで わかりやすく把握できる点も おすすめポイントです。
三井住友カードのクレカ決済+投信積立でのVポイント付与と楽天にも負けないポイントサービスも♪
SBI証券の公式サイトへ
SBI証券の つみたてNISA | ||
---|---|---|
取扱 銘柄数 | 178本 | |
取扱 投資信託 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド,ニッセイ外国株式インデックスファンド,ひふみプラスなど | |
取引手数料 | 無料 | |
積立方式 | 毎日/毎週/毎月 | |
積立金額 | 100円~ | |
ポイント | Tポイント・Pontaポイント・dポイント(対象の投信のみ)/ Vポイント |
松井証券
おすすめポイント
- ロボアド付きの投信スマホアプリ!
取扱銘柄も多く、「投信アプリ」で取引・資産管理ができる点が松井証券の積み立てニーサおすすめポイント。ロボアドバイザー機能もついているので、見直しやリバランスが楽々!
松井証券の公式サイトへ
(外部リンク)
松井証券の つみたてNISA | ||
---|---|---|
取扱銘柄数 | 173本 | |
取扱 投資信託 | eMAXISSlim米国株式(S&P500),eMAXISSlim先進国株式(インデックス),eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)など | |
取引手数料 | 無料 | |
積立方式 | 毎月 | |
積立金額 | 100円~ | |
ポイント | 松井証券ポイント |
つみたてNISA(積立NISA)ネット証券比較
つみたてNISAでは投資信託の購入手数料はどこのネット証券でも0円なので、購入できる銘柄数やポイントサービスなどその他の面が口座を比較するチェックポイントになります。
ネット証券のつみたてNISA口座 比較 | ||||||
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証券会社名 | 購入 手数料 |
取扱銘柄数 | 積立方式 | 最低積立金額 | クレカ積立 | ポイント |
SBI証券 | 0円 | 178本 | 毎日/毎週/毎月 | 100円~ | 〇(三井住友カード) | Tポイント Pontaポイント dポイント Vポイント(クレカ積立) |
楽天証券 | 0円 | 181本 | 毎日/毎月 | 100円~ | 〇(楽天カード) | 楽天ポイント |
auカブコム | 0円 | 164本 | 毎月 | 100円~ | 〇(auPayカード) | Pontaポイント |
マネックス | 0円 | 152本 | 毎日/毎月 | 100円~ | 〇(マネックスカード) | マネックスポイント |
松井証券 | 0円 | 173本 | 毎月 | 100円~ | – | 松井証券ポイント |
SBIネオトレード (旧ライブスター) |
0円 | 1本 | 毎月 | 100円~ | – | – |
LINE証券 | 0円 | 9本 | 毎月 | 1,000円~ | – | LINEポイント |
※調査日:2022年4月11日
※調査方法:公式サイトから各調査データを取得
※GMOクリック証券・岡三オンライン・DMM株・SBIネオモバイル証券 は「つみたてNISA」 を行っていませんので掲載しておりません。
SBI証券の「つみたてNISA」
ネット証券比較 総合ランキング No.1の SBI証券のつみたてNISAサービス です。
ネット証券内では 楽天証券の「つみたてNISA」 と並び、最多数の取扱信託数。費用や投資指標、運用方針などで細かく検索できるようになっており、投資先やインデックス・アクティブ、信託報酬率など、細かく商品を選べるのは SBI証券の つみたてNISAのメリットだと思います。
さらに三井住友カードでのクレカ積立もでVポイント付与。三井住友カードを持っている方・今からクレカで積立を行いたい方は、SBI証券のつみたてNSIAもおすすめです。カードによってポイント付与率が異なる点もチェックです。※関連:三井住友カードでSBI証券の積立投資が可能!|どの三井住友カードがおすすめ?
また、投信積立用のスマホアプリ「かんたん積立アプリ」で運用できる点もおすすめです。自分に合った投資信託スタイルの診断、資産運用管理画面の見やすさ、積立日設定など、SBI証券で投資信託を購入するなら おすすめのアプリです。
SBI証券でのつみたてNISAは、つみたてNISAの 投資攻略法や、外国株式インデックスファンドの解説などの動画セミナーや、シミュレーションなども準備されており 初心者にもおすすめの口座です。
SBI証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | SBI証券 |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 178本 |
つみたて方式 | 毎日/毎週/毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | 〇 |
ポイント | Tポイント/Pontaポイント/dポイント/Vポイント |
ポイント付与条件 | Tポイント/Pontaポイント:月間平均保有金額に応じ最大0.2%(年率)※銘柄によって付与率が異なります Vポイント:三井住友カードでのクレカ決済で積立額の0.5~2%(キャンペーン期間中は1.5~3%)※カードによって付与率が異なります |
引落方法 | ・証券口座に入金 ・指定銀行自動引落 ・住信SBIネット銀行から自動充当 ・三井住友カード クレジット決済 |
SBI証券の公式サイトへ
楽天証券の「つみたてNISA」
SBI証券と並び、つみたてNISAで購入できる取扱信託銘柄が最多数をほこる楽天証券。
楽天証券サイト内の「投信スーパーサーチ」では、つみたてNISAで買付できる投信だけを絞って検索もでき、詳細を一覧で比較しながら確認できるので 自分のスタイルにあった投信を選ぶことができます。
つみたてNISA口座全体の約33.2%のシェアをほこる楽天証券の積立NISA口座(※楽天証券株式会社 2021年12月期 上半期決算説明資料より)の人気の理由は、ポイントサービスにあると思います。
楽天証券でのつみたてNISAのメリットは、楽天ポイントが貯まる・使えるという点です。毎月の積立金額を楽天カード決済で行えば100円につき1ポイント付与!ポイントで積立もでき、楽天ユーザーであれば 楽天証券のつみたてNISAがおすすめです。
もし つみたてNISAを月3万円 楽天カード決済にして運用すれば、1年で3,600ポイント貯まる計算になります。
つまり、つみたてNISAを最大20年間運用すれば「72,000ポイント」が投資額とは別に貯まることに!
※関連:楽天カードで楽天証券の投信積立を行うメリット|申し込みから楽天カード積立開始までの手順も紹介
楽天証券の積立投信×クレカ決済は、口座数が100万を超える人気のサービス!(※参考:楽天証券、「楽天カード」クレジット決済での投信積立設定口座数が100万突破!)
つみたてNISA口座でもポイントが貯まりやすいのは大きなメリットですね♪
条件は楽天カード決済だけなので、デメリットも少ないため 楽天ポイントユーザーで 「今から積立しようかな」 と考えている方は 楽天証券のつみたてNISAがおすすめです。
また、つみたてNISAにも対応した自動運用サービス「らくらく投資」もあり、なにから始めていいかわからない といった方でも 積立投資を始められるサービスです♪
楽天証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | 楽天証券 |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 181本 |
つみたて方式 | 毎日/毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | 〇 |
ポイント | 楽天ポイント |
ポイント付与条件 | 楽天カードによるクレジットカード決済で 100円につき1ポイントが楽天カードより付与 |
引落方法 | ・証券口座に入金 ・指定銀行自動引落 ・楽天銀行から自動充当 ・楽天カードクレジット決済 |
楽天証券の公式サイトへ
(外部リンク)
auカブコム証券(旧カブドットコム証券)の「つみたてNISA」
SBI証券・楽天証券に次いで、取扱信託数が多いauカブコム証券のつみたてNISAでは、auPayカード決済でPontaポイントが貯まるサービスを開始!(2022/3/28スタート)
auPayカードでのクレカ積立で1%還元、さらにau回線もしくはUQ mobileの方は更にポイント還元と、条件に合う方はカブコムがおすすめです!
auカブコム証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | auカブコム |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 163本 |
つみたて方式 | 毎日/毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | 〇 |
ポイント | Pontaポイント |
ポイント付与条件 | ・月間保有額に応じて付与(対象の投資信託のみ)※つみたてNISA口座によるPontaポイント買付は対象外 ・auPayカードでの積立決済 |
引落方法 | ・証券口座に入金 ・指定銀行自動引落 ・auPayカード決済 |
auカブコムの公式サイトへ
(外部リンク)
マネックス証券の「つみたてNISA」
マネックス証券のサイトでは、つみたてNISA/iDeCoを比較できるシミュレーションを準備しており、どちらか迷ったときに自分に合った積立スタイルをみつけることができます。
また マネックスカードで積立決済を行うと、dポイントやTポイントなどに交換もしくは株式手数料・暗号資産にも交換することができるマネックスポイントが付与。
付与率は1.1%と、他の証券と比べると その還元率の良さがわかりますね♪
マネックス証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | マネックス |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 152本 |
つみたて方式 | 毎日/毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | 〇 |
ポイント | マネックスポイント |
ポイント付与条件 | ・月中の平均保有残高の0.08%または0.03%(銘柄によって異なる) ・マネックスカードでの積立決済 |
引落方法 | ・証券口座に入金 ・指定銀行自動引落・マネックスカード決済 |
マネックスの公式サイトへ
(外部リンク)
松井証券の「つみたてNISA」
松井証券での つみたてNISA のメリットは、スマホアプリ「投信アプリ」で積立ができる点です。取扱銘柄数も多く、つみたてNISAサービスではおすすめのネット証券のひとつです。
また、対象銘柄であれば、保有額に応じて現金もしくは松井証券ポイントで還元されるサービスもあり!
松井証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | 松井証券 |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 172本 |
つみたて方式 | 毎日/毎週/毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | – |
ポイント | 松井証券ポイント |
ポイント付与条件 | 対象の投資信託の月間保有金額と還元率に応じて、現金またはポイントを付与 |
引落方法 | ・証券口座に入金 ・指定銀行自動引落 |
松井証券の公式サイトへ
(外部リンク)
SBIネオトレード証券(旧:ライブスター証券)の「つみたてNISA」
ネット証券では最低水準の株手数料を提供するSBIネオトレード証券(旧:ライブスター証券)のつみたてnisaで購入できる投資信託は、「ひふみプラス」の1銘柄のみとなっています。
SBIネオトレード証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | SBIネオトレード |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 1本(ひふみプラス) |
つみたて方式 | 毎月 |
つみたて金額 | 100円~ |
クレカ積立 | – |
ポイント | – |
ポイント付与条件 | – |
引落方法 | ・証券口座に入金 ※銀行引き落とし不可 |
SBIネオトレードの公式サイトへ
LINE証券(ライン証券)の「つみたてNISA」
スマホでの取引に特化したスマホ証券の中でも人気の「LINE証券(ライン証券)」から つみたてNISA がスタート!
毎月1,000円からの積立で、貯めたLINEポイントを積立に利用することも可能です!対象銘柄は代表的な9銘柄のみと 他のネット証券と比べて少ないですが 迷わずに選びやすい というのは、初心者にやさしい さすがスマホ証券といった内容ですね。
LINE証券の積立nisaサービス | |
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証券会社 | LINE証券 |
購入手数料 | 0円 |
取扱銘柄数 | 9本 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型),eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX),eMAXIS Slim 米国株式(S&P500),eMAXIS Slim 先進国株式インデックス,eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー),eMAXIS Slim 新興国株式インデックス,ひふみプラス,コモンズ30,野村スリーゼロ先進国株式投信 |
つみたて方式 | 毎月 |
つみたて金額 | 1,000円~ |
ポイント | LINEポイント |
クレカ積立 | – |
ポイント付与条件 | – |
引落方法 | ・証券口座に入金 |
LINE証券の公式サイトへ
つみたてNISAのメリット・デメリット
つみたてNISAを利用する上でのメリットやデメリット・注意点をまとめました。つみたてNISAの口座開設を迷っている方は ぜひご覧ください。
つみたてNISAのメリット
1初心者でも安心して運用できる・選びやすい
つみたてNISAは、対象の投資信託を非課税で運用することのできる口座です。(※対象の投資信託、非課税枠については後ほど詳しく説明します。)
長期での積立・分散を支援している制度で、初心者でも始めやすいというのがメリットになっています。
どういった点で初心者が始めやすいかというと、まずは買付できる金融商品が金融庁選定の長期投資向き投資信託に限られるという点です。
「長期投資向き」「信託報酬が安い投信」「購入手数料が0円(ノーロードファンドのみ)」など、金融庁はつみたてNISAの対象商品を以下のように定めています。
投資対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
○例えば公募株式投資信託の場合、以下の要件をすべて満たすもの
・販売手数料はゼロ(ノーロード)
・信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
・顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
・信託契約期間が無期限または20年以上であること
・分配頻度が毎月でないこと
・ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
引用:金融庁「つみたてNISAの概要」(外部リンク)
証券会社や金融機関によって取扱の投信は異なりますが、この基準はどの業者でも変わりはありません。
金融庁選定の投資信託=安心して選べるという事になるので、その点は投資初心者の方にはメリットになると思います。
※つみたてNISA対象の具体的な投信はこちらで紹介しています。≫つみたてNISA(積立NISA)で買えるファンドと選び方
2非課税で運用できる
つみたてNISAを行う上で、一番のメリットは年間最大40万円(最長20年間)の投資額に対しての利益が非課税になるという点です。
通常、株式投資では株を売って利益が出た場合や配当金を受け取った場合は税金を支払わなくてはなりません(一般口座/特定口座の通常口座では、利益に対して20.315%の税金が発生)。
つみたてNISAでは 投資によって得た利益が非課税対象となります。
年40万まで投資可能ですので、一ヵ月およそ33,000円が積立として投資が可能です。最初の投資資金が少なくても、積立として投資が始められるのはメリットの一つですね。
つみたてNISAのデメリット
1購入できる商品は投資信託のみ
メリットの欄でも解説しましたが つみたてNISA口座で投資できる金融商品は、特定の投資信託のみとなっています。
選びやすいという反面自由な株式の買付ができる口座できないというデメリットが存在します。
例えば、一般NISAと比べると以下のように対象商品が異なります。
一般NISAでは、投資信託の他にも現物株式(国内・外国)にも投資が可能です。投資信託以外にも売買がしたい!という方には 「投信しか選べない」というのは つみたてNISAのデメリット と感じるかもしれません。
また、投信の中でもレバレッジの効いたものは対象外となっています。
2損益通算ができない
つみたてNISA・一般NISAでは、損益通算が行えません。
通常口座(一般口座/特定口座)では、複数口座で取引を行っている場合などで ある口座での利益と ある口座の損を相殺し、損失分の税負担を軽減することができますが、つみたてNISA・一般NISAにおいては このような相殺(損益通算)ができません。
複数の口座で投資を行っている方は注意しましょう。
3ロールオーバーできない
つみたてNISAの期限(20年)後、ロールオーバーはできません。
一般NISAの場合では、5年の非課税期間終了後に、保有している商品を翌年のNISA非課税枠に移管し、再度非課税枠で運用する「ロールオーバー」が可能です。
しかし、つみたてNISAの場合ではこのロールオーバーができず、期間終了後は一般口座・特定口座などの通常口座へ払い出されます。
つみたてNISA運用時の注意点
デメリットとは言えませんが、つみたてNISAの注意点をいくつか挙げます。口座開設する前に確認しておきましょう。
元本保証がない
つみたてNISAで買える銘柄は 金融庁が選んだ安心して買える投信信託ですが、元本が保証されているわけではありません。価格が変動するものですから、元本割れのリスクが存在します。
繰り越し不可
つみたてNISAには、上述したように年40万円までが非課税対象枠となります。
仮に1年で40万円に達せず 未使用枠があったとしても、その枠を翌年以降に繰り越して利用する事はできません。
1人1口座・一般NISAとの併用不可
NISAとつみたてNISAでは、どちらか1口座のみ利用できます。併用はできませんので、ご注意ください。
ただし、積立年金制度であるiDeCo(イデコ)との併用は可能です。
つみたてNISA(積立NISA)で買える銘柄と選び方
つみたてNISAでは「金融庁選定の銘柄(投資信託)」が対象 と説明しましたが、具体的に どのような投資信託(ファンド)が買えるのでしょうか?
実際に各証券会社で買うことができる 積立NISA対象の投資信託 をいくつか紹介していきます。
また、楽天証券やSBI証券などでは170以上もの投信が積立NISAの対象です。そこで併せて ファンドの選び方も 抑えておきましょう♪
ファンドの選び方は 以下の3つがチェックポイントになります。
- どのような指数と連動しているのか(何をベンチマークとしているか)
- 信託報酬(運用コスト)
- 純資産(ファンドの規模)
ファンドには 必ず「目論見書」とよばれる説明書(どういったものに投資しているのか・運用実績など)があります。証券会社の投資信託ページから見れますので、ファンドを選ぶ時は 必ず確認しておきましょう!
米国の株価指数S&P500(エスアンドピー500)と連動した運用を目指す投資信託です。(旧:SBI・バン ガード・S&P500インデックス・ファンド)
S&P500指数は、「時価総額が一定以上」「浮動株率50%以上」「4四半期連続で黒字決算企業」などといった基準を満たした500銘柄 の株価から算出された指数です。
つまり、このファンド一つでアメリカの好業績企業500社に投資していることに繋がります。
S&P500連動のファンドの中では 信託報酬(運用コスト)も低く、2021年8月には純資産残高が3000億円を突破した SBI証券の「投資信託 販売額ランキング」などで常にランクインしている人気のファンドです。(※参考:SBI証券 投資信託 販売金額人気ランキング)
ファンド名 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド |
---|---|
ベンチマーク | S&P500 |
信託報酬 | 0.0938%程度 |
運用・委託会社 | SBIアセットマネジメント |
純資産 | 5549.32億円 |
目論見書 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 目論見書 (外部リンク) |
取扱証券会社 ※積立NISA対象 |
SBI証券 , auカブコム , マネックス など |
※2022年4月12日調査時点のデータです
先進国や新興国の株式市場の指数「MSCIオールカントリーワールドインデックス」をベンチマークとした 三菱UFJ国際投信のeMAXIS(イーマクシス)シリーズのファンドです。
日本の他、アメリカや中国など20以上の国・地域の株式などが投資先となっています。
1カ国だけでなく、ファンド1つで世界中の株式に分散投資できる という点がメリットですね。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2021」で 3年連続1位を獲得した 投資家からも支持を得ているファンドです。(※参考:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021)
ファンド名 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
---|---|
ベンチマーク | MSCIオールカントリーワールドインデックス |
信託報酬 | 0.1144% |
運用・委託会社 | 三菱UFJ国際投信 |
純資産 | 5014.21億円 |
目論見書 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 目論見書 (外部リンク) |
取扱証券会社 ※積立NISA対象 |
楽天証券 , SBI証券 , auカブコム , マネックス , 松井証券 , LINE証券 など |
※2022年4月12日調査時点のデータです
こちらもS&P500をベンチマークとしたeMAXISシリーズのファンドです。
「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」との大きな違いは「信託報酬」と「取扱証券会社」です。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は「0.0968%以内」、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは「0.0938%程度」(※どちらも2022年1月6日調査時点)とSBI・Vが若干低コストとなっています。
ただし、SBI・Vの方は楽天証券での取扱がないため 楽天証券内でのS&P500連動で人気のファンドはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)となっています。
ファンド名 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
---|---|
ベンチマーク | S&P500 |
信託報酬 | 0.0968%以内 |
運用・委託会社 | 三菱UFJ国際投信 |
純資産 | 11783.72億円 |
目論見書 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 目論見書 (外部リンク) |
取扱証券会社 ※積立NISA対象 |
楽天証券 , SBI証券 , auカブコム , マネックス , 松井証券 , LINE証券 など |
※2022年4月12日調査時点のデータです
国内外の上場株式を対象に「市場価値が割安と考えられる銘柄を選別して長期的に投資」することを目的としたファンドです。
つまり、日経平均やTOPIXなどといった指標をベンチマークにしたインデックスファンドではなく、ひふみプラスは 指数を上回る成果を目指す運用をするアクティブファンドになります。
アクティブファンドは、指数以上に大きく上回ることもあれば 逆に下回る事もありますので 注意しましょう。
またアクティブファンドはインデックス型より 信託報酬が高くなる傾向にあります。
国内外の株式が対象ですが、中心は「日本の成長企業」に投資する というのがコンセプトになっています。
ファンド名 | ひふみプラス |
---|---|
ベンチマーク | – |
信託報酬 | 1.078%以内 |
運用・委託会社 | レオス・キャピタルワークス |
純資産 | 4463.38億円 |
目論見書 | ひふみプラス 目論見書 (外部リンク) |
取扱証券会社 ※積立NISA対象 |
楽天証券 , SBI証券 , auカブコム , マネックス , 松井証券 , SBIネオトレード , LINE証券 など |
※2022年4月12日調査時点のデータです
つみたてNISA銘柄の中でも代表的な投資信託(ファンド)だけを紹介しましたが、SBI証券や楽天証券などでは170銘柄以上も 対象の投資信託があります。
証券会社では、つみたてNISA銘柄のスクリーニング(詳細検索)や販売額ランキングなども掲載していますので 参考にして 銘柄を選んでみましょう!
このファンドがどこに投資しているのか・どの指標をベンチマークとしているか、目論見書のチェックをおすすめします!
つみたてNISA(積立NISA)と一般NISAとの違いは?
最後に 「一般NISA」と「つみたてNISA(積立NISA)」の比較を解説します。
「NISA」と「つみたてNISA」比較 | |||||
---|---|---|---|---|---|
NISA | つみたてNISA | ||||
対象者 | 国内居住の20歳以上 | ||||
非課税投資枠(年間) | 120万 | 40万 | |||
非課税期間 | 最長5年間 | 最長20年間 | |||
運用方法 | 通常買付・積立投資 | 積立投資 | |||
投資対象商品 | 上場株式(ETF・REIT含む)・投資信託 | 金融庁により定められた基準を満たした投資信託 | |||
口座開設期間 | 2023年まで (2024年からは新NISA) |
2042年まで | |||
保有口座数 | どちらか1口座のみ | ||||
金融機関の変更 | 年に一度のみ変更可 |
この二つの大きな違いは、投資枠・非課税期間・投資対象商品です。「一般NISAでは5年間で年120万円まで」が、「つみたてNISAでは20年間で年40万円まで」が非課税対象枠となっています。
一般NISAでは 上場株式(IPO・米国株含む)・ETF・REIT・投資信託などが購入できますが、つみたてNISAでは金融庁が定めた対象の投資信託(ファンド)のみが購入できます。購入手数料が0円(ノーロード)で信託報酬も低い商品のみが購入対象となっており、長期投資に向かなかったり値動きの激しい商品(レバレッジ投信など)は対象外となっています。
つみたてNISAは 短期間でのハイリターンを望めるものではありませんが 長期の資産運用に適した商品銘柄が選定されているので、月々コツコツと 投資というよりは貯金に近い感覚で、投資初心者でも運用しやすいような制度になっています。
上述したように、NISAとつみたてNISAの併用はできませんので NISA口座の開設を考えている方は つみたてNISAか一般NISAか どちらが自分の投資スタイルにあっているか を考えてから開設しましょう!
初心者でもすぐわかる!「つみたてNISA(積み立てニーサ)」に関するQ&A
つみたてNISA(積立NISA)とは、2018年にスタートした長期積立・分散投資用の非課税制度です。
一般口座や特定口座などの証券口座では、投資で得た利益に約20%課税されますが、つみたてNISA口座では 非課税 となります。毎年の上限額や最長20年間、金融庁が定めた基準を満たした投資信託のみと、制限はありますが、メリットの多い制度となっています。
長期を目的とし、少額でもスタートしやすい事から20代・30代から始める資産運用として人気の口座です。※参考:資産運用おすすめランキングTOP5|初心者でも失敗しないコツも合わせて解説
つみたてNISAを始めるには、まずは金融機関(銀行や証券会社)での口座開設が必要です。各業者によって つみたてNISAで買える銘柄数などが異なるので 事前のチェックをおすすめします。
証券会社で つみたてNISAを始める場合、総合取引口座の開設が必須となります。楽天証券 や SBI証券 の場合 総合口座の開設と同時に つみたてNISA口座を開設することもできます。
口座を開設する場合は 「本人確認書(運転免許or個人番号カード)」「マインナンバー」が必要となるので 事前に準備をしておきましょう。
総合口座の開設、つみたてNISA口座の開設が済めば、口座への入金・投信の選択と買付・積立金額と積立日の設定を行えば完了です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)との大きな違いは、資金の引き出し(購入商品の売却)についてです。iDeCoでは原則60歳までが資金の引き出しが不可であり、つみたてNISAはいつでも資金の引き出しが可能です。貯蓄が少ない上でiDeCoをはじめてしまうと、仮に 急病や冠婚葬祭などの いざという時に資金の引き出しができませんのでご注意ください。
貯蓄として余剰な資産がある場合は「iDeCo」を、いつでも引き出せるようにしたいという方は「つみたてNISA」を、という風に自分の資産に合わせて選択するのがいいと思います。
※詳しくはNISAとiDeCo始めるならどっち?NISA・つみたてNISA・イデコの3つの制度を比較!をご覧ください。
その他にも、最低投資積立額・年間投資限度額・投資商品などが異なります。
つみたてNISAにはいくつかデメリットがあると思います。NISAと同じく「損益通算」ができないこと・ロールオーバーができない事です。また、対象の金融商品が投信に限られるという点も一般NISAと比べればデメリットに感じる方もいると思います。
つみたてNISAランキングで1位の 楽天証券もしくは2位のSBI証券の積立NISA口座がオススメです。
こちらの両者は、どちらも積立NISAで買える投資信託の数が多いほか、クレジットカード決済でのポイント付与がおすすめの理由です。
楽天証券では楽天カード決済で 楽天ポイントが1%付与(ただし、2022年9月よりポイント還元率変更あり)が、SBI証券では三井住友カード決済でVポイントが最大2%付与といったサービスを行っています。
つみたてNISAは、最大20年と 長期向きの運用方法ですので、ポイント還元を利用すればお得に利用することができます。
自分が買いたい銘柄があるのかどうか・ポイント還元をうまく利用できるかどうか 自分にあった証券会社で つみたてNISAを始めてみましょう。
SBI証券の公式サイトへ